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doc_set 2007

超電導技術分野の技術戦略マップI.基本的な考え方超電導技術は、電気抵抗がゼロであるという特徴的な性質により電流が流れる際のエネルギー・ロスを抑えることができることや、磁石からでる磁力線を超電導物質が跳ね返す性質(マイスナー効果)、超電導物質内部に侵入した磁力線を捕捉してしまう性質(ピンニング効果)等の様々な特長を有している。この類い希な特長から、科学技術の大幅な加速進展のみならず、エネルギー・電力分野を始め、産業・輸送分野、 診断・医療分野、情報・通信分野等の幅広い分野において、従来技術では果たし得なかった機器の実現や従来機器の大幅な性能向上を可能とする、21世紀の社会を支える革新的技術として非常に期待がなされている。これまでにも超電導技術でしか実現できないものとしてMRI(磁気共鳴画像診断装置)、NMR(核磁気共鳴装置)、SQUID(超電導量子干渉計)等の装置が一部実用化されているが、これらには絶対零度近傍でしか超電導性を発現できない「低温超電導物質」と呼ばれる金属系超電導物質が用いられており、上記のような幅広い分野で実用化することは難しいとされてきた。1986年に「高温超電導物質」と呼ばれる酸化物系超電導物質が発見されたことを切っ掛けに、超電導技術の応用に関する期待が世界中で高まることとなり、その後、材料化開発に係る研究が広く取り組まれてきた。近年になり、幾つかの超電導物質について材料化開発の研究成果が出て来ており、材料としての形状(線材・バルク(塊状)材・薄膜等)を形成する製造技術、材料形状に関わらず品質・特性を一定水準に維持する製造技術、材料の加工性(強度、可塑性等)を高める製造技術、といった工業化を図っていくために不可欠な技術が出揃い始めており、これらの超電導材料を用いた様々な機器の開発・実証・実用化が現実のものとなりつつある。また、一方では新しい超電導物質の発見や超電導現象の理論解明への試みも続けられているところであり、「常温超電導物質」の発見という人類の夢に向けた試みも絶えてはいない。他方、京都議定書発効に伴う温暖化緩和策の一環としての省エネルギー技術の開発導入等も喫緊の課題となっており、超電導技術を早期に実用化することによって、環境負荷の低減と資源の有効な利用という2つの目的を効率的かつ実効的に達成し、多様な分野におけるエネルギーの効率的利用に資すること等が期待されている。これらの状況を踏まえ、かつては「夢の超電導技術」と言われていた時代から「21世紀のキーテクノロジー」と呼ばれるまでに進化を遂げつつある超電導技術について、諸々の社会ニーズに対応していくことを念頭に、中長期的な観点と早期実用化の観点から技術戦略マップを作成する。なお、技術戦略マップに示された各技術課題について研究開発が進められることにより、2020年頃迄を目途に実現が期待される社会の姿についてのイメージを得るため、 「社会に役立つ超電導技術2020年の社会像」を参考図として示している。